2018年6月12日 TBSラジオ 生島ヒロシのおはよう一直線 どうして日本の「意識高い系」は朝鮮半島問題を見誤るのか シンガポール会談の深意・G7サミット・上海協力機構・知事時代の児童相談所改善の取組~目黒虐待死をめぐって ゲスト 田中康夫

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[生島ヒロシ]さあこの時間のTBSニュースですが、いよいよ日本時間の今日午前10時、シンガポールでですね、注目の米朝首脳会談が行われるということですが。

[田中康夫]本来だったらそこにあれだね、訪朝32回のアントニオ猪木さんも、(今回の)ゴングが鳴るんだったら、日本はどうしてそういうルートを今まで使わなかったのかと。

[生島]そうですね。えっとね、猪木さんと話をした時に僕ほら、誕生日の司会とかをしてるんですよ。

[田中]ほうほう。

[生島]で、その時に、多分この米朝首脳会談とか行われるってのね、日本人で誰も言ってる人がいない時に(会談がある)って言ってましたね。

[田中]うん。

[生島]やっぱり色々と本当に詳しいんですよ。しかしそのルートを全然使わない。

[田中]そうなの。だって猪木さんは今回も確かこの春(3月8日)にも、「私のルートも使って下さい」と言ってて。国会(参議院予算委員会)で言ったんですよ。

[生島]うん。

[田中]でも残念ながら河野外務大臣は「そういう二元外交はしません」って。「二元外交じゃないじゃん?チームワークでしょ」って僕はその時ね思ったの。

[生島]ね。

[田中]日本はあれですよ、(外務省の朝鮮問題担当は)「北東アジア課」って言うんですけれども、ここの人数はモンゴルとか中国の課の半分以下で、しかも今度夏に「初めて北朝鮮を担当する課と韓国を担当する課と分けます」って言ってるの。なんかちょっと一夜漬けの子供のような具合ではね、これだけ40年間拉致の問題がある中で。

[生島]いやー、そうだったんだ。

[田中]そうなの。この辺りもねちゃんとメディアは今回ね(伝えないと)。一夜にして非核化って、(言うは易く行うは難し)。戦争って、それはね一夜にして「やめましょう」って言えば、(昨日と同じく生活は)貧しくても砲弾は(もう)飛んでこない。 
でもあれだけある物、福島第一原子力発電所だってこれから何十年、膨大な年数をかけて廃炉にしていくときに、なんか(一夜にして非核化しなきゃ不誠実だみたいな)妙な期待を与えるってのはね。

[生島]そうですね。

[田中]どうなのかな?って。もちろんだからいい形になってほしい。あるいは拉致の問題も、昨日安倍さんは「100%保証すると力強い返答をトランプさんからもらった」と言うけれども、それは「提起をします」っていうことじゃないですか。

[生島]解決に繋がるかどうか・・・。

[田中]なんか「100%保証します」って言葉を・・・。

[生島]まさに印象操作みたいな感じになっちゃいますね。

[田中]なんか本当に大切な問題ならば、もうちょっと私たちもねメディアも含めて考えたいなと。

[生島]はい。さて次のニュースなんですが、今日一般紙一面トップ、このニュースが多いんですが52年前のいわゆる「袴田事件」ですね。

[田中]これはもちろん、その当時はDNA鑑定とかはなかったわけだ。その後はだんだん医学も進歩して、「足利事件」とかあるいは渋谷の「東電女性殺人事件」とか。今回新しい鑑定方法を使ったんだけれども、「それは他で立証されてない」って言ってるんだよね。

[生島]うーん・・・。

[田中]だけど、僕、もう一つはこれ法曹関係、「法曹」ってテレビ・ラジオじゃなくて。

[生島]法律の方の。

[田中]弁護士、検事、裁判官・・・。「ヒラメ」って言葉があるわけですよね。

[生島]ほうほう。

[田中]つまり上の方を向いてて、ヒラメは上にしか目がついていない。

[生島]はいはい。

[田中]「上の方」を見て判決を出したり起訴をしたり、弁護をしたり。でもそうじゃなくて、弱きものの為でしょ?でも、もう82歳でらっしゃる。お姉さんはもっとお歳で。そしてずっと獄中に入ってたんで精神的にも、歩きながらも散歩は一生懸命されるけれどもいろんなことを考えられるって言うんでしょ。で、これ今回はほら、「この関係(衣類のうちのシャツの血痕から袴田さんとは異なるDNA型を検出したという本田克 
也・筑波大教授の鑑定結果の信用性)は認めません」って言いながら所謂、拘留から解放されて獄中から出ていると。「そこはいいですよ」ってつまり、この裁判官も半身の姿勢っていうことですよね。(「年齢や生活状況、健康状態などに照らすと、再審請求棄却の確定前に取り消すことは相当であるとまでは言い難い」として、死刑と拘置の執行停止は取り消さず)

[生島]なるほど。

[田中]ヒラメで、「上の方」は向いているけれども、さすがに世論や袴田さんのことを考えれば「もう1回収監はしません」って、でもそれって裁判官として一体どういう覚悟なんだよ?っていうことじゃないですか。

[生島]いやホントその通りです。さて背筋も凍る事件でしたが、走行中の新幹線の車内で男が乗客を鉈で襲い3人が死傷した事件ですけれども、それにしても梅田耕太郎さんは東大工学部をお出になって、本当に困った人のためにはですね活動をしていたという報道も色々あるんですけれども、安全対策で余地はないのか?と。今日は毎日新聞も社説でも取り上げていますが。

[田中]もちろんね、「飛行場と違う」って言うかもしれないけれども、TBSと系列関係の毎日放送なんかは、地元だから聞いて、JR東海は1日(新幹線が)365本走っているのね。で、45万人を1日に東海道新幹線を運んでいるわけ。もちろん東北新幹線とか(他の四国以外のJR旅客各社にも)いろいろあるけれども、、(断トツ)だからJR東海は営業利益が6000億円あるわけですよ。そうするとこの報道の現場の記者も、何らかのこれね、3年前も同じようにほら、焼身巻き込み自殺のようなのがあって。でも「お客様をチェックするのは混乱を招くから現実的でない」っていう回答を(リニア新幹線も建設中のJR東海は)毎日放送には言ったってのを毎日放送は伝えているのね。それは・・・、だってヨーロッパなんかアメリカだって列車のチェックをしてるわけですよ。

[生島]してますしてます。中国もしてるし。

[田中]そうなの。それをそういう門前払いにってのはやっぱり、お客様あっての鉄道機関だからね。

[生島]お客さんだってね、「これは時間はかかってもいいからやってほしいと思うと思いますよ。

[田中]それはそうですよね。だからちょっとそれはね、いやできないんだっていうのは、これだけのまさに科学の技術があって、あそこは全部切符が自動改札にしてだよ、チェックしてる時にって、ちょっと僕はこれ、大阪に行って毎日放送のこれ見て、ちょっとなんか残念と言うか・・・。なんかなー、「もうちょっとプロフェッショナルの心意気を示してくれよ」って思いましたけどね。

[生島]思いますね。しかし今後、それこそ2020年には東京オリンピックで外国からもドッと来るわけじゃないですか。

[田中]そうですよ。

[生島]それを考えて尚のことね。

[田中]うん。これはやっぱり政府全体で危機管理と言うんであれば考えるべきだと思うし、もっと言えばこの梅田さんこそ私は本当に一隅を照らす、これだけの正義を振るった場合、国民栄誉賞ぐらいですよ。立派なスポーツ選手を表彰するのもありだよ、でもやっぱりこういう人を・・・。もちろんね命は戻ってこないにせよ、って私は思います。

[生島]本当の意味でのヒーローですよね。

[田中]だからやっぱり僕は、本当にこれこそちゃんと菅官房長官が会見で何かをおっしゃるとか、あるいはもちろんスポーツ選手で立派な人に国民栄誉賞があるけれども、こういう本当に・・・。命は戻らないにせよ首相が国民栄誉賞与えるべきだと思うな。

[生島]いや、それぐらいのことをするべきだと思いますね。素敵な笑顔ですね梅田幸太郎さんね。

[田中]ほんとにね。

[生島]そして日大教職員組合752人、ついにですね田中理事長辞任要求をやりましたね。

[田中]まあね。これはだけど多分ほら、いろんな予算(や人事の権限)を全部内田正人前監督と田中英寿(英壽)理事長が持ってたところの中で、これだけ(多くの教職員が)言うっていうのはやっぱりね。

[生島]このままではダメだという。

[田中]国から、だって95億円毎年文部科学省から補助金が入ってるからね。そこ考えるとちょっとやっぱりちゃんと出てきてお話しされるべきでしょう。

[生島]すべきだと思いますね。

[田中]まあもちろん、お話しされるべき人は他にもいるんだけれども日本には。

[生島]やっぱり大学も色んな意味で・・・。

[田中]いや大学ってね、実は公共事業なんですよ。っていうのは日大に毎年95億円、皆さんの税金から補助がいってるの。例えば早稲田だと90億円。

[生島]ふんふん。

[田中]だから「加計学園どうするか?」云々ってあるけれども(大学って)1回出来るとずっと(国から)お金が来るわけですよ。でも逆にこれが、僕は前川喜平さんあたりももっとこの点を言うべきだと思うんだけれども、国立の大学もほら、独立法人になったら現役の文科省の人が副学長とか理事とかに来ているわけよ。

[生島]なるほど。

[田中]だから大学の自治が云々の以前のところで(霞ヶ関のヒラメになっている)。で、それとねもう1個、今、18歳人口が120万人なんですね日本。あと20年後には80万人になるんですよ。

[生島]40万人も減る?!

[田中]つまり3分の2になるわけ。ところが日本には大学が777あって、もちろんそれは加計孝太郎さんがちゃんときちんと会見をする、記者会見をするってのは当然だと思うんですよ。それをしないのは・・・・・・。だけど大学の数どうするのか?っていうところをね、そういうヴィジョンを全然無いっていうところに大きな問題が。公共事業はそりゃ、道路が出来ればみんな使えるけれども大学は1回出来ちゃうとそういう具合。

[生島]要するに例えば、大学同士の事務を・・・。

[田中]今言ってるのが、国立のなんか北海道のほら、帯広畜産大とか北見工業大学とか全然、何百キロも離れているわけですよ。この4つを事務機能を統合することでスリム化するっていうけれども、そりゃ、札幌市内にある学校を3つやるならともかくだよ、こんな非現実的な事言ってるわけですよ。

[生島]ね。

[田中]その意味で言うと、あともう1個は、全然話はそれるけれどもほら、G7。

[生島]はい。

[田中]途中でトランプさん帰っちゃったっていう、トランプさんはもう気持ちはシンガポールだって言ってるけれども、トランプさんがあそこで大事なことを言っていてね。

[生島]ほお。

[田中]つまりTPPにしても、関税自主権って小村寿太郎氏が血を流すような思いで日本の独立の為にやったものは、「やめましょう」だったわけじゃない。だけど・・・ごめんなさい、時間かな?

[生島]それね、6時で思いの丈をたっぷりと。

[田中]シンガポールの話も。

[生島]お願いします。

*

[生島]3分間のお知らせの間ですね、康夫ちゃんにレクチャーを受けてたんですが、これがまたね、目からうろこ!まあ、普通のメディアではあんまり話されないような内容をガンガン言ってくれるんで、これは6時台にニュース解説のところをね、ちょっとね。

[田中]G7の話とシンガポール北朝鮮シンガポールを目指してんだと思うんです。今、金正恩という人はペレストロイカをやってんだと僕は思うんですね。

[生島]ほお。

[田中]だって軍部の中にだってお父さんの頃のような既得権の人たちは、彼を不愉快だと思う人は一杯いるわけでしょ。あるいはワシントンにだってトランプ氏のことを不愉快だと思っているロビイストとか、既得権益団体は一杯あるわけでしょ。実は2人共ね、アメリカと北朝鮮ペレストロイカをやってるんじゃないか?と。

[生島]いやあ・・・。

[田中]その先がどうなるか?って話も是非6時台で。

*

[生島]そしていよいよですね、開幕まであと2日、ロシアワールドカップ。不安100%ですが・・・。

[田中]私もホームページでこの「朝鮮半島問題」と「サッカー問題」はまとめサイトを作ってましてね。「田中康夫、こんなに(サッカーに明るいんだ)」と・・・。

[生島]康夫ちゃんでも一橋でサッカーやってたんじゃなかったっけ?

[田中]いや違う違う。中学の時にサッカー部ってのがなくて作ったんですけどね(笑)。

[生島]そうだったんだ。足が速いんですよね康夫ちゃんは。

[田中]いやいやいや・・・(スパイク履くと100m12秒)。でも「鉄は熱いうちに打て」っていうのがあるから。サッカー関係のメディアはちゃんと厳しく、「こんな仲良しクラブでいいの?」て書いてあるんだけれども、なんかテレビとかそういうところのメディアは・・・。

[生島]「応援しましょう」って書いてますね。

[田中]なんか「いけるよ!」みたいな具合に言ってるけれど、客観的数字で違うだろうし・・・。

[生島]まあね。この前面白かったのはNHKを見てたらね、岡田元監督がそれこそラモス瑠偉さんとか木村和司さんとか水沼貴史さんとかレジェンドを集めてたんだけれども、木村和司さんがですね、広島の人だから「広島じゃけえ」だから(笑)。「なんでみんなこんなの実力がわかってるのに3連敗って言わねーんだよ」って言ったら周りが・・・(笑)。

[田中]だから僕の周りではW杯の「杯」という字が

[生島]「負ける」か・・・。

[田中]トロフィーの「杯」の字が最近、パソコンを打つと違う字が出てくるっていう(笑)。

[生島]だけど期待をね、応援はしたいと思います。そんな中、今年実写邦画ナンバー1、あの『万引き家族』がですね三日間で興行収入5億円越え!

[田中]ほんとすごいね。

[生島]是枝裕和作品、是枝裕和監督もTBSラジオの『セッション22』に・・・。

[田中]お出になったのかな。

[生島]昨日出たんじゃないですかね。当番組にも出ていきていただきたいですね。

[田中]うん。

[生島]是非ともね、アピールしましょう。さあラジオをお聞きの皆さんサイコロ一直線!もうね、日本でまだカジノは解禁されていませんが、このスタジオはですねまぁ一応カジノ化って言ってます(笑)。

[田中]なんかスイスは国民投票をやって、ネット上でのカジノを合法化したんですよね。ただそれはやっぱり、国外の業者とかそういうのじゃなくて、国が管理するって言うんじゃ(管理型でも)なくてちゃんとした透明性を持った・・・。だからヨーロッパだとほんとほら、ベネチアや(ドイツのバーデンバーデンといった)そういう温泉都市でも健全なカジノってありますからね。

[生島]なるほど。

[田中]なんか日本の人が思い浮かべるのと違う、社交的ってあの投機性の射幸性じゃなくてね。

*

[生島]さて、史上初の米朝首脳会談、今日午前10時スタートということになりますが康夫ちゃんどうでしょうか。

[田中]その前に、先ほどちょっとお話ししたんだけれども僕は北朝鮮も、実はアメリカもペレストロイカをやってるって・・・。

[生島]ペレストロイカ

[田中]ペレストロイカって若い方はご存知ないかもしれないから、昔、ソビエト社会主義共和国連邦という計画経済の国があった。「これじゃやってけないぞ」という時にミハイル・ゴルバチョフという人が・・・。

[生島]ゴルバチョフさん。

[田中]そこに「赤い官僚貴族」と呼ばれているノーメン・クラツーラっていう既得権益の官僚とかその周りの人たちを「変えるぞ」っていうのをやったわけですよ。そうすると実は金正恩氏もスイスで暮らしていたわけでしょ?

[生島]留学ね。

[田中]で、彼は英語もフランス語もドイツ語もロシア語もできると。そうすると、我々よりももしかしたら「欧米の社会ってこういう具合だ」って身に染みてるわけでしょ。

[生島]なるほど。

[田中]だから彼も、「彼じゃ困る」と。「お父さんのと同じようにしてくれ」って言う軍部とかいるかもしれない。トランプ氏も「民主的な国です」って言いながらいろんな大きな企業のロビイストと称して、既得権益をワシントンでやってるような人たちがいる。それを変えようということで意外と気が合ったんだと僕は思うんですよ。

[生島]ほお。

[田中]で、1個はね、こないだのG7の時に、途中で「G7にロシアも入れようよ」と言ったじゃないですかトランプ氏が。そしたらみんなが「駄目だ」って言った。でもあの時、イタリアのジュゼッペ・コンテっていう新しい首相、彼は実は政治経験が(まったく)なくてフィレンツェ大学の教授だった人なんですよ。彼は「そうだ」て言ったわけですよ。で「(トランプ氏は彼を)愛い奴っちゃ」って(ツイッターで)言っちゃったんだけれども・・・。あの意味は何かと言うと、ちょうどあの時ちょうど(地球の)裏側(の青島チンタオ)で「上海協力機構」という中国が作ったもの(の首脳会議が開催中で)、ここにはロシアもパキスタンもインドも、あるいはスリランカとかもオブザーバーで入っているわけ。そうするとね、元々のロシアやパキスタン、インド、中国、ウズベキスタン(、カザフスタンキルギスタジキスタン)の8カ国だけで面積も人口もGDPも上回っちゃうんですよですよG 7を。そうするとね、トランプ氏からするとね「G7だけで話をしてたって駄目じゃないか」と。もしかしたら彼は「G10にしよう」と思ってんだと思うんですよ。

[生島]うーん。

[田中]だってGDPが日本よりすごくなっちゃった中国とインドも入れた方が良いんじゃないか?と。「そうしなければグローバル経済の話にならないよ」ってことを彼は乱暴な言い方をしているんだけれども僕はそういうふうに取ったんですね。

[生島]なるほど。本人も自覚してないかもしれないけど・・・そんなことはないか(笑)。

[田中]その人が今回シンガポールで会談をやる。 で、シンガポールってご存じのように読売新聞んとか朝日新聞が「明るい北朝鮮」って昔から言ってたの。

[生島]言ってましたね。

[田中]皆さんシンガポール、「いい街だ」と思ってるかもしれないけれど、ほら、ゴミを落としても罰金でしょ?

[生島]そう。

[田中]だから「Fine City」って呼ばれてて、「とても素敵な街」、でも「fine」って生島さん知ってるようにほら、「科料(とがりょう・かりょう)」「罰金」だから。

[生島]そう。「(fine=)罰金」ですから。

[田中]これ掛語なんですよ(笑)。

[生島]なるほど。

[田中]で、逆に言うと「国境なき記者団」の調査だと、まあ「日本は77位で落ちちゃった」って言われているんだけれども(2016年度72位 2017年度67位)、報道の自由シンガポール、実は151位なんですよ。

[生島]あっ!そうなんだ!?

[田中]で、北朝鮮は180位なんですよ。ってのはシンガポールは例えば皆さんがやってるネットのブログとかそういうのを作る時も国の許可が要るわけですよ。

[生島]はえー!?

[田中]で、中身全部見られちゃうわけですよ。ある意味じゃリー・クアンユーシンガポール元首相)という人がマレーシアから独立させて、水も世界から輸入しなきゃいけないで、金融シティになったんで、開発独裁国家って言われてたわけです。北朝鮮は以前から私、ずっと申し上げているんだけれども、レアアースが中国の6倍以上埋まっている。

[生島]んーん。

[田中]で、ウランとかタングステンとかそうしたものが世界の半分あそこに埋まっているわけですよ。

[生島]うわー・・・。

[田中]で、そうすると世界の国もあそこは日本とアメリカ以外はフランスも代表部を(平壌に)置いてますから、174カ国と国交を持ってると。で、そうすると、その眠れる国で、ある意味じゃアジア人だから勤勉じゃないですか。それを多分、資源を使ってシンガポールと同じようにカジノも作るかもしれないけれど、一党独裁のように見えるかもしれないけれど、離陸させていこうということをトランプ氏もこれはビジネスだって思ってるんだと思いますよね。

[生島]いやぁ、これは大注目ですね。

[田中]だから日本はね、もちろん、今、人権の問題(拉致問題)がある。

[生島]はい。

[田中]でも、人権の問題だったらアメリカのCIAが(過去に)いろいろね、チリ(のアジェンデ政権打倒)とかやってきたことだってたくさんあるわけであって、それはとても大事なことなんだけど、この時に日本がなんか外から見てる感じになっちゃってたら、だから今回も「100パーセント意見が一致しました」ってみんなメディアが書いてんのね、アメリカと米朝会談に対して。でも米朝会談に日本が意見をして「100パーセント一致しました」ってそら、他の国から見たら・・・。

[生島]おかしい(笑)。

[田中]「な、な、なんですか?」って。だからその意味で言ったら僕は韓国と一緒に使ってるケソンの工業団地(開城工業地区)って国境のところの、ああしたところに日本がちゃんと進出をしていくというようなところから始めていかないと。

[生島]具体的にね。

[田中]うん。「鳴かぬなら鳴くまで待とうホトトギス」って言ってたら違うんじゃないのかなと。

[生島]だからその意味で言うと日本のメディアももう少し、ポジティブに書いていただきたいと思います。

[田中]でもあとまあ、是非ね「隗より始めよ」って言葉があるんだから、トランプさんも金正恩さんもやったんでね、日本も「虎穴に入らずんば虎子を得ず」。

[生島]分かりました。でね、ちょっとあんまり時間が無いんですけれども、まだこれ、康夫ちゃんに触れていただいてないんだけれども、例のホント痛ましい目黒の5歳児童の虐待事件ですけれども、これなんかあの、亡くなったね船戸結愛(ゆあ)ちゃんの書いたひらがなの反省文が悲し過ぎますよね。

[田中]そうだよね。でね、これ僕も実は長野県の時に児童相談所の事で。で、そうすると、今言われているのは「東京都も児童相談所の人数、増やしましょう」って言ってるでしょ?で、僕の経験からすると多分、東京もそうだけどみんな優秀な公務員かもしれないけれど、他のところから最後管理職で来るような人(が所長や副所長)だったりするわけですよ。で、実際に児童相談をやっている人は真面目かもしれないけれど、そういう人の例えば研修、他のところでどういう事例があるか、安い金額(の研修費)なのにそうしたところもこういうところはお金(予算)が来ない、ってなってるわけ。で、僕は長野の時も、例えばこういうところは24時間体制なんですよ実は、だって夜中に子供の問題は起きるから。なのに古い車しかないわけで、そういうので移動してもらうんで、僕はもう、「黒塗りの車、やめましょう部長は」って「みんなワゴン車で、中で会議しましょう」って(クッションがフカフカの)黒塗りの車をそっちに持っていったの。で、(若手の優秀で感覚のある職員を管理職に置いて)そこでやっぱり研修に行かせるとかしないと、人数だけ増やすって小池百合子都知事は言ってたって・・・。

[生島]実際は・・・。

[田中]・・・全然違うと思うんだな。

[生島]分かりました。大変参考になりました。