2018年4月24日 TBSラジオ 生島ヒロシのおはよう一直線 ロイター企業調査安倍首相続投「望ましい」73%を巡って 経団連会長財務省を厳しく批判 共産党暴露下村発言 自民・岸田氏「二階派に負けた」 電話ゲスト 田中康夫
本日4月24日放送「生島ヒロシのおはよう一直線」は上記リンクにて5月1日(火曜日)早朝までお聴き頂けます。
[生島ヒロシ]さて、今日はですねニュースに触れていただくのは作家の田中康夫さんですね、康夫ちゃん。
[田中康夫]はい。おはようございます。
[生島]まずはですね、意外だったんですけど「安倍総理の続投、7割が支持している」と。これ、ロイターの企業調査なんですね。
4月ロイター企業調査
資本金10億円以上の中堅・大企業400社を対象に4月4日─17日に実施。回答社数は240社程度。
米国による鉄鋼・アルミ製品への高関税をはじめとする貿易紛争が事業に影響する懸念があると回答した企業が4割にのぼった。
企業にとっては政権安定による アベノミクス継続が事業活動にプラス との考えが勝っている。
安倍晋三首相が自民党総裁に3選されることが望ましいとの回答が7割を超えた。
次の政権も安倍首相続投による与党政権継続が望ましいとの回答が6割を占めた。次期首相も5割が安倍首相を支持した。
「政策が大きく変わらないことが経済の安定をもたらす」(金属製品)
「景気対策を実施しているから」(輸送用機器)、「業績、 女性活躍、インバウンド効果など、効果が 出ている」(建設)、「経済重視の方針は有利に働く」(卸売)などの声が聞かれ、幅広い業種がメリットを享受
首相の3選は 「望ましくない」とする回答も27%あった。「一連の不祥事が(政策推進の)足かせになる」(小売)、「将来の財政破たん回避に向けた動きが見られない」(電機)、「長期政権の弊害」(鉄鋼)など様々な課題が指摘
「世の中が大きく動こうとしている時に、モリカケ問題だけに固執する野党、マスコミのあり方にも問題がある」(建設)
石破・岸田両氏については「真面目すぎる」(小売)
「石破氏はタカ派イメージが強すぎる」(運輸)
[田中]毎月ロイターは企業の調査を、10億円以上の資本金、中堅・大企業400社を対象にしてるのね。これはね何かというと「アベノミクス継続が活動にプラス」という考えが大半で「安倍さんが自民党総裁に3選されるのを73%が期待している」っていうんだけど、理由はね「非常に景気浮揚している」と。「女性活躍、インバウンド効果が現われてる」っていうんだけど、(一方では)アメリカの鉄鋼問題とかでも「日本は「地球儀俯瞰外交」から「地球儀“傍観”外交」に陥っちゃってるんじゃないか」って言ってる人もいるんだけれどね・・・。あともう1個はね「世の中が大きく動こうとしている時に、モリカケ問題だけに固執する野党、マスコミのあり方にも問題がある」 って回答した企業(建設業)もあるっていうんだけれど「元々の製造者責任はどこから出てきてるか」っていうとね「煙の立たないところに・・・」って話になるからね。それとね、安倍さん以外に関して言うと「石破・岸田両氏については「真面目すぎる」」 小売業の企業から、「石破氏はタカ派イメージが強すぎる」 (運輸業)って言うんだけれど、安倍さんだってタカ派で売ってきたところあるからね。世論調査は軒並み(支持率が)下がっているわけだしね。
[生島]昨日、森永卓郎さんがおっしゃってたんですけどね、安倍さんもいろいろ問題があると。一方で安倍さん以外の人で名前が挙がっている人は、やっぱり財務省寄りでね、これがまたねこれで頭が痛い、前門の虎後門の狼だって話になったんですよ。
[田中]もちろん仰るとおりだと思うんですよね。でも、「北朝鮮や中国やロシアで次期リーダーは誰が良いですか?」って聞くのと同じような企業人の反応っていうかね、アメリカやヨーロッパだったら、もうちょっといろんな人がいる。じゃあ人材が育たなかったのは小選挙区制のせいなのかなんなのか?っていうことだからね。ここもやっぱり日本全体で考えるべきことかもしれませんよね。
[生島]ですね。
[田中]1億3000万人いる国ですから。一方で、経団連の榊原定征(さだゆき)会長もね、「品位に欠け 財務省筆頭幹部としてふさわしくない」っていうふうに福田淳一さんのことは言っているんだけれども。「辞めなさい」と。
「品位に欠け 財務省筆頭幹部としてふさわしくない」経団連会長 23日会見
「まさに品位に欠ける。国の政策のかじ取りに大きく関与する財務省の筆頭幹部として全くふさわしくない」と厳しく批判
「財務省は官庁のトップで、本来なら日本人の模範となる方々が集まっている集団なので、われわれが言うまでもなくしっかりと襟を正してほしい」
財務省トップの麻生副総理兼財務大臣の責任について「進退は私が申し上げることではない。一連の問題に対処して正常化を図ることも重要で、麻生大臣ご自身が決めることだ」
[田中]だけどこれで、今も仰っていたように辞めてしまったら退職金は出たままで、多分「民間人になるから予算委員会にも呼ばないんですか?」って話になってきちゃうからね。
自民・下村氏「週刊誌に売ること自体がある意味で犯罪」
【音声】共産党が公表した下村博文・元文部科学相の講演音源=共産党提供
下村博文元文科相が22日の講演会で「日本のメディアは日本国家をつぶすために存在しているのか、と最近つくづく思う」と発言していたことが、共産党が23日公表した音声データで分かった。
「確かに福田事務次官はとんでもない発言をしたかもしれないけど、テレビ局の人が隠してとっておいて、週刊誌に売ること自体が、はめられてますよ。ある意味犯罪だと思う」
被害者を「犯罪者」扱い/下村元文科相、セクハラ告発に/「福田次官ははめられた」- しんぶん赤旗
「自民党の下村博文元文部科学相は23日、セクハラが疑われている福田淳一財務事務次官の発言を女性記者が録音して週刊誌に渡したことを「ある意味で犯罪」と述べた事実を認め「表現が不適切だった。撤回し謝罪する」とのコメントを出した。」 共同
[田中]で、下村博文さんもこれ、すごい発言だよね。「確かに福田事務次官はとんでもない発言をしたかもしれないけど、テレビ局の人が隠してとっておいて、週刊誌に売ること自体が、はめられてますよ。ある意味犯罪だと思う」って発言は、ハニートラップだと(言ってる訳で)、
下村元文科相がセクハラ告発したテレ朝女性社員を「ある意味で犯罪」と批判 音声公開
[田中]むしろこれは、テレビ朝日が彼女が相談した時に配置転換をするとか、財務省に「組織として少し襟を正して欲しい」とかって言わなかったってところが一つ問題になっているわけですからね。しかもこれ、発言が出てきたのも、22日の講演会でお話になった「日本のメディアは日本国家をつぶすために存在しているのか、と最近つくづく思う」ってすごい強い言い方をしてるんだけれど、これを報じたのが『しんぶん赤旗』という日本共産党の新聞なんだよね。でも、彼の講演会で、元文科大臣だから同行している記者がいるのに、記者からはこれに対して何も出てこないってところもやっぱりメディアの劣化なのかなっていう気がしますよね。
[生島]なるほどね。
[田中]榊原さんも「取材のためならどこにでも行くという姿勢が、マスコミに求められているのか」って昨日の会見で言ってるっていうんだけれど、ここで突っ込まないってところがね。いじめようとかってことじゃなくてそれぞれのリーダーですからね、それに対して記者がみんな萎縮してるというか、ちょっとここは・・・。もう一つ昨日、二階俊博さんの派閥のパーティーってのがあったんですね。
首相支持「血にじむ努力で」=自民・二階派がパーティー
来賓として出席した首相はあいさつで、「二階氏には幹事長、大黒柱として党を支えていただいている。昨年の衆院選では圧倒的な勝利に大きな貢献をしていただいた」と持ち上げた。
政治資金パーティーを開いた。会長の 二階俊博 幹事長は「与えられた重要な職責を全うするため、日夜血のにじむような努力を積み重ねなければならない立場にある」。
パーティーでは総裁選には直接言及しなかった が、「 皆さんと一緒に政治を切り開いていく道を歩んでいきたい 」と、派の結束を呼び掛けた。
自民・岸田氏「二階派に負けた」
[田中]安倍さんもいらっしゃって「二階氏には幹事長、大黒柱として党を支えていただいている。昨年の衆院選では圧倒的な勝利に大きな貢献をしていただいた」って言ってるんだけれど、二階さんは「皆さんと一緒に政治を切り開いていく道を歩んでいきたい」と言ったっていうんで総裁選には直接言及はしてない。直接言及はしてない。だけど(そりゃ)、派閥のパーティだから「皆さんと一緒に」っていう話ですよね。で、二階さんは(今後)どういうふうに展開されるのか、いずれにしても今度26日木曜日に予算委員会を開いてそれで連休に入るから、「皆さん、国民は忘れるでしょう」って話だとね。
内閣支持率続落 23日付
「毎日」支持30%(マイナス3)不支持49%
「讀賣」支持39%(マイナス3)不支持53%
麻生財務相「辞任するべき」毎日51%・読売50%
23日付毎日新聞朝刊は、安倍晋三内閣の支持率が前回比3ポイント低下の30%となり、不支持率49%を下回ったと伝えた。また、同日付読売新聞朝刊は、内閣支持率が同3ポイント低下の39%、不支持率は53%
[生島]そっか。
[田中]自民党を支持してる人だって「丁寧に説明責任を果たす」って安倍さんは言ってるのに「いつ丁寧になるのかな?」って思われているところがね、これはまだまだね、連休明けも・・・。そうすると空洞になっちゃうからやっぱりきちんと、逃げないでやってほしいですね。
[生島]そうですね。まあホント「日本よ、もっと真っ当になって!」って感じありますよね。
[田中]本当にそうですよ。世界からどう見られているのか?っていうねところだと思います。
[生島]意識して欲しいです。
9月の総裁選へ再びやる気の安倍首相/政界地獄耳
★米国最優先の首相・安倍晋三が、さして成功ともいえない日米首脳会談を終え、何やら再びやる気をみなぎらせている。図らずも森友・加計学園疑惑からスピンアウトした財務事務次官セクハラ問題は、週刊誌のゴシップから社会問題になった。財務省内の浮世離れした価値観や女性観、無意識のパワハラが露呈。それに輪をかけて、世間ずれした副総理兼財務相・麻生太郎の、これまた忖度(そんたく)のない発言に国民はげんなり。その結果、首相への攻撃や関心が薄れたことに気を良くしたのか、首相は9月の自民党総裁選に向け動きだした。
★また、沖縄市長選の勝利、新潟県知事の辞任など、与党には好材料が続く。官邸周辺は「些細(ささい)なことでもいい話だと、官邸全体が鼓舞する感じだ。財務次官の対応で官邸内もキリキリしていたが、辞職して一息ついた感じだ。今週、野党やメディアは麻生の去就を焦点にするだろうが、麻生は、今秋の消費税最終決断に意欲を燃やしている。人事に着手して体制を立て直すつもりだし、首相はそれを支えるつもりでいる。次官辞任で、財務省はリセット感を出すだろう」と、乗り切ったと考えているようだ。
★首相にも、東アジアの安全保障は自分にしかできないし、中国、ロシア、韓国、北朝鮮対策は、米国と万全に取り組んできたという自負がある。しかし、拉致問題にしても、自らの政権で前に進めたということはなく、今回もトランプ米大統領に陳情しただけではないか。この“国難”を利用して、政権の浮揚を図る。「安倍にしかできない」をアピールするようだが、北朝鮮はさまざまなチャンネルを使い「安倍政権の時には(外交を)動かさない」というシグナルを出している。国会は、カジノを含むIR整備法案と働き方法案の審議は無理せず、会期末までおとなしくしている。自民党総裁選に向け、人事と内閣改造で切り抜ける。官邸の腹積もりはこんなところか。(K)※敬称略
- 作者: マイケル・ジャクソン,田中康夫
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