2015年10月20日 FM YOKOHAMA 「たまらなく、AOR」

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昨日から今日へと、
曜日はJST日本標準時で水曜日へ。
一つ、前に進みました。

今晩は。そしてようこそ「たまらなく、AOR」の世界へ。

1970年代半ばから80年代、そして90年代の初頭まで。
私たち、一人ひとりが、光り輝いていた時代の音楽。AOR
それぞれの楽曲を聴く度に、一つひとつの想い出が、蘇ってきます。

彼女と共に首都高速横羽線を途中で降りてJR鶴見線の支線沿い、
近未来都市のごとく剥き出しのチューブが張り巡らされた深夜の工場地帯。
お気に入りのベストカセットから車内を包み込んだ一曲。

競馬場跡地に広がる程よくなだらかな起伏に富んだ根岸森林公園の一角で、
まさに"cherish"という慈しむ単語が相応しい、僕達二人の共通の宝物愛犬と三人で和む時に聴こえてきた休日の午後の一曲。

AOR
それは、セピア色になりかけていた私たちの記憶のアルバムに、
ささやかだけど、確かな息吹を与えてくれる勇気と希望のメロディー。

私たち一人ひとりは「微力」です。けれども決して「無力」なわけじゃない。
Ya’ssy 田中康夫です。

「たまらなく、AOR」本日の1曲目は1981年、Frederick Knight "If Tomorrow Never Comes"。

M1. Frederick Knight – If Tomorrow Never Comes 1981

Frederick Knight "If Tomorrow Never Comes"、知る人ぞ知る1981年の名曲でした。アラバマ州生まれ、元々はStax Recordsと契約するR&Bのサザンソウルシンガー。その後ロサンゼルスのJuana Recordsに移籍。ソングライターとして、またレコードプロデューサーとしてThe Controllers、さらにはAnita Ward 1979年の大ヒット"Ring My Bell"を手掛けています。彼、Frederick Knight、綴りは「K-n-i-g-h-t」。その韻を踏んだアルバムタイトル"Knight Time"の最後に収録されてるのが、お聴き頂いた僕の大好きな1曲"If Tomorrow Never Comes"。"Keyboards – Rodney Franklin courtesy of C.B.S. Records"とクレジットされてるのもトリビアルなフリークにはたまりません。トリビアル、すなわち大筋には関わらないような細かい事。さらに少々申し上げれば番組ブログ、そしてYa’ssyホームページにも後ほどアップするジャケット写真でご覧頂ける彼の風貌は松鶴家千とせさんそのもの。「ヘヘ~イジャバジャバダベ~イ。俺が昔、夕焼けだった頃、弟は小焼けだった。父さん胸やけ、母さん霜やけ」。夕焼け小焼けの替え歌漫談1974年昭和49年、アフロヘアーで一世を風靡した松鶴家千とせさん。分かるかなぁ?分かんねぇだろうなぁ。続いてはLivingston Taylor 1980年 "First Time Love"。

M2.Livingston Taylor – First Time Love 1980

Livingston Taylor "First Time Love" 1980年の楽曲でした。ボストン生まれのLivingston Taylor。ご存知James Taylorの弟です。当初は意外にもジョージア州メイコンがフランチャイズ、Capricorn Recordsと契約。Epicへ移籍後の1979年にアルバム"3-Way Mirror"、所謂"三面鏡"で評価を高めます。続いて翌年の"Man's Best Friend"。自分の愛犬とカウチでくつろぐ彼。お掛けした"First Time Love"はこの中の1曲です。ちなみに先月29日、9月29日に満5歳となった我が家のトイプードルロッタ姫。彼女の執事を相勤める私、Ya’ssyが彼女ロッタと出演した各誌のメディアアーカイブは私のホームページでご覧頂けます・・・。

なんてまたしても親馬鹿ぶりを披瀝してしまいました。とまれ。Jeff Porcaro、Paulinho Da Costa、Don Henley、Larry Carltonも参加してる1980年 "Man's Best Friend"から"First Time Love"でした。
彼と同様に、ほどよくそしてしなやかに肩の力が抜けた仲間達の楽曲をこの後計3曲。まずはPeter Allen "Don’t cry out loud"。MELISSA MANCHESTER "Without you"。2曲をどうぞ。 

M3.Peter Allen – Don’t cry out loud  1979

M4.Melissa Manchester – Without you 1980

「たまらなく、AOR」私、Ya’ssy 田中康夫の選曲でお届けしています。
Peter Allen 1979年のアルバムから"Don’t cry out loud"。Melissa Manchester 1980年 "Without you"。Peter Allenはオーストラリア生まれ。アメリカに渡り先週お掛けしたCarole Bayer Sagerと共に数多くの楽曲を手掛けています。恐らくはカルフォルニアのロスとサンディエゴの中間地点、風光明媚なラグナニゲルの断崖絶壁に立つ全面硝子張りの窓際で太平洋を見下ろすジャケ写が印象的な"I Could Have Been A Sailor"。船乗りになっても良かったかな。A&M Recordsにおける4枚目のアルバムです。この楽曲自体は彼のアルバムがリリースされるよりも3年前の1976年に誕生しています。Carole Bayer SagerとPeter Allenの勿論合作。ご記憶でしょうがMelissa ManchesterがLeon Wareのプロデュースで1978年にヒットさせています、"Don’t cry out loud"。
そしてそのMelissa Manchester 1980年には数あるアルバムの中でも図抜けたミロのビーナスチックな彼女が写ったアルバム"For The Working Girl"から"Without You"でした。元々この"Without You"はイギリスのロックグループBad Fingerが1970年に発表した楽曲。Nilsson、正確にはHarry NilssonがRichard Perryのプロデュースで1972年全米No.1に輝いた事でも知られます。

さて3曲目。Dionne Warwickで知られる"I Know I’ll Never Love This Way Again"。彼女が大ヒットさせる前年の1978年、この楽曲の作者であるRichard Kerr、Bill Champlin、後にChicagoに加入するBillの応援を得てリリースしたアルバム"Welcome To The Club"からどうぞ。

M5.Richard Kerr – I Know I’ll Never Love This Way Again 1978

Richard Kerr 1978年 "I Know I’ll Never Love This Way Again"でした。

私、田中康夫の選曲でFm yokohamaからお届けしてきた「たまらなく、AOR
この番組のメールアドレスは

aor@fmyokohama.co.jp

そしてお掛けしたAORの楽曲を紹介するサイトへはFm yokohamaホームページの番組紹介ページからどうぞ。

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今夜のエピローグは私より10歳年上のLarry Graham。アラバマ州生まれカルフォルニア州育ち。Sly & The Family Stoneでチョッパーベーシストとして名を馳せ1973年にGraham Central Stationを結成。解散後はボーカリストとして地歩を固めます。その彼が1980年に放った"One In A Million You"。

夜の帳に包まれたみなとみらい 横浜ランドマークタワーから「たまらなく、AOR」、来週も、火曜から水曜へと、またひとつ、曜日が前へと進む時間帯に、貴方の元へ。1980年 Larry Graham "One In A Million You"。

それでは。

M6.Larry Graham – One In A Million You 1980

Love had played its game on me so long.
I started to believe I'd never find anyone.
Doubt had tried to convince me to give in,
Said you can't win.

But one day the sun it came a shinin' through.
The rain had stopped, and the skies were blue.
And oh, what a revelation to see.
Someone was saying "I love you " to me.

A one in a million, chance of a lifetime.
And life showed compassion.
And sent to me a stroke of love called you.
A one in a million you.

I was a lonely man with empty arms to fill.
Then I found a piece of happiness to call my own.
And life is worth living again.
For to love you to me is to live.

A one in a million, chance of a lifetime.
And life showed compassion.
And sent to me a stroke of love called you.
A one in a million you.

A one in a million, chance of a lifetime.
And life showed compassion.
And sent to me a stroke of love called you.
A one in a million you.

私、田中康夫の新しい公式サイトhttp://tanakayasuo.me/ でも
更なる楽曲の余韻をお楽しみ頂けます。

AORの名盤を100枚セレクトして、エッセイ仕立てで徹底ガイド。80年代の息吹を伝えるライフスタイルカタログとしても楽しめる! 

菊地成孔氏も絶賛するあの伝説の名著がいま甦る。

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