田中康夫の「だから、言わんこっちゃない!」Vol.253『「名誉白人」を剥奪されちゃうゾw 英語も読めない憲法9条改正論者!』

田中康夫の「だから、言わんこっちゃない!」Vol.253『「名誉白人」を剥奪されちゃうゾw 英語も読めない憲法9条改正論者!』と題して、お届けをいたします。
その前に昨日(3月23日)ですね、日本の株価が1000円以上も下がってしまったと。逆に同時に1年4ヶ月ぶりに円高になったと。麻生太郎さんはですね「円が急に暴騰するような話ではない」とおっしゃってるんですけど、この点はなかなか麻生さん冷静で、円が上がったって事は輸出産業にとっては苦しくなるということでございますよね。ケーキを作ってるような、国外からいろいろなですね、小麦とかですねパウダーとか買っている所にとっては多少のメリットがあるというお話でございまして、すなわちこれはもう、泣きっ面に蜂ということでございますよね。鉄鋼が25%関税が上げられちゃうというところが、日本の場合、アメリカに日本の3倍入れているカナダやブラジル、韓国やあるいはアルゼンチン、EUそしてオーストラリアというものはお目こぼしなのに、日本はお目こぼしの対象にならないということでございます。

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これだけ日本の国柄を毀損される、日本の面子を潰されるということは、アメリカの身勝手なのか、日本が至らなかったのかお人好しだったのか、日本外交は朝鮮半島を含めて日本外交敗北と、河野太郎ちゃまはどう考えるのよと、世耕弘成ちゃまどう考えるんだよ、と言うことを聞かなきゃいけないわけでございますけど、読売新聞はですね「米中貿易戦争の恐れ」ってこれがでかい見出しでありまして、米中の貿易戦争がどうなのかなどをですね心配する前にまずは自分の尻とぽこちんを拭きなさいというお話でございます。

本日お届けいたしますですね『「名誉白人」を剥奪されちゃうゾw』、名誉白人というのは皆さんご存知のように南アフリカアパルトヘイトをひいていたときにですね、白人は白人だと、そして黄色人種系というのはですね、日本だけは名誉白人と呼ばれ、また、黒人という方々が10部族くらいある、コサとかズールーとかいろんな部族がある、そしてインドの人たちをはじめとするアジアの人たちはカラードと呼ばれていたんですね。すなわち日本も黄色人種ですからカラードのはずなのになぜか名誉白人になっていたと。これが恥ずかしいと言ってる人たちもいれば、背に腹はかえられないって言ってるような人たちもいた。しかし先日もお見せをしたように「日本は自分たちが白人だと、名誉白人だと思うようなところに置いといてあげると、いい気になって我々の言うこと全部聞く」と。「そして同時にアジアから日本が孤立することだ」ということを述べたという、アメリカの外交文書というものをお話をいたしました。

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この名誉白人、でもこの「名誉白人」が今憲法を改正したいと言ってる。憲法は9条のところだけではなくてですね、いろいろな不具合があるから変えるべきじゃないかという人たちがいるんですけど、よろしいですか皆さん、憲法を変える場合にですね、これは英語で考えるととてもわかりやすいんでございますね。これは浅田彰氏も言っていることなんですが、今回、とりわけ9条のところ、読売新聞ちゃまとかは教育の充実とかですね、緊急事態条項とか皆様が悩んでしまうところで、また、参院選の合区解消などというのも書いてますが、

一般的に全部の新聞が言ってんのはですね「自民は首相改憲案で決着」と。「9条の2項を維持をする」と。そして「自衛隊を明記をする」ということを書いたらですね、これは読売も同じで「9条の2で自衛隊を明記する改正案で固まる」と言ってるんですが、私はこれを読んでとても驚いたんでございます。だって、憲法の9条の本文は変えないと。2項というものをどうするかということが議論だったのに、憲法9条というものの最初のところは変えないで、2項というものを更には維持をして、そして「9条の2」というものを新設して自衛隊の保持を定める条文案だというんですね。それでしかも、9条の2項の戦力不保持を「これは維持する」というふうに読売も書いたわけです、しかも産経にも書いたんですね。

皆さんももう一回勉強すると、

 

第二章 戦争の放棄

CHAPTER II. RENUNCIATION OF WAR

第九条 日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。

Article 9. Aspiring sincerely to an international peace based on justice and order, the Japanese people forever renounce war as a sovereign right of the nation and the threat or use of force as means of settling international disputes.

前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。

In order to accomplish the aim of the preceding paragraph, land, sea, and air forces, as well as other war potential, will never be maintained. The right of belligerency of the state will not be recognized.

 

日本国憲法 The Constitution of Japan 邦文・英文
http://tanakayasuo.me/top/wp-content/uploads/2018/03/b5910e7e4f2cba6e96efee3eb297eb4b.pdf

9条の1項、まあ、うーたらいろいろ書いてありますけども「国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。」と書いてあるんですね。そして2項、2項は何と書いてあるかというと「陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。」と。これを維持するということを読売もヘンじゃない?って言ってないんですよ。ヤッシー急にどうしたの?とおっしゃるかもしれません。そしてその後に、「9条の2」っての作って「国民、国および国民の安全を保つために必要な自衛の措置をとることを妨げず、そのための実力組織として、法律の定めるところにより内閣の首長たる内閣総理大臣を最高の指揮監督者とする自衛隊を保持する」と。「自衛隊の行動は法律の定めるところにより国の承認その他の統制に服する。」国会ですね、「国会の承認その他の統制に服する」って、そんなもの緊急事態法ができたら同じことでございますからね。で、この点をですね、ちょっともう一回考えてみたいと思います。政府のホームページに今でも書いてある文章としてですね、第9条というものがあるわけですね。第9条でどういうふうに書いてあるか。

 

the Japanese people forever renounce war as a sovereign right of the nation and the threat or use of force as means of settling international disputes.

で、「force」なんですね。「force=力」でございます。軍でございます。軍力でございます。そして日本は「前項の目的を達するために、陸海空軍その他の戦力はこれを保持しない」と、「国の交戦権はこれを認めない」って言っているわけでございますけれども、ここはなんて書いてあるかというと、

 

In order to accomplish the aim of the preceding paragraph, land, sea, and air forces,

陸海空軍ですね。

 

as well as other war potential,

あるいは戦争ができるような能力というもの、

 

will never be maintained.

そういうものは決してこれからも保持しませんよって言うんですね。

 

The right of belligerency of the state will not be recognized.

国の交戦権を認めないと言ってるんですけれども、

つまり「force」というものを使ってるんです。「forces」ってのは軍隊なんですね。でも皆さん、自衛隊って英語でなんて言ってますか。「Self Defense Forces」、あるいは「the」がつく場合もあります。そうすると、今度、9条の2項を維持したまま「9条の2」というもので自衛隊を明記するところに、自衛隊は「Self Defense Forces」なんですよ・・・、皆さん、レイヤー layerってよく言います。いいですか、三井物産だって三井物産何とか会社、子会社もあるかもしれないけれど、三井物産の部があって、でもそれは全部三井物産の中に入ってんですよね。自衛隊は、「Self Defense Forces」は、「forces」という単語のレイヤーの中に世界的には組み込まれているわけでございます。けれども日本は今まで憲法において戦争は日本は放棄をすると、戦争放棄だと。そして軍備も持たないと言ってきたんです。で、この建前のもとで政府解釈かもしれないし、他の国も、まさに解釈改憲として、自衛隊というものはそれは存在すると。ところが今回ずっと言っているのは自衛隊というものをそこにきちんと書かないと自衛隊というものが何か本当に、差別用語で言うと、お手手がいろいろと問題があるチルドレンみたいになっちまう、みたいなわけのわからないことを言い出して、これを明記すると言ってるんですが、明記するときに日本は「Self Defense Forces」という単語を変えるんですか?「Self Defense Police」にするんですか?「rescue」にするんですか?「fire station」にするんですか?ということなわけでございまして、これを今までの憲法で、良い意味での曖昧模糊とさせておくと。でもこれが日本の知恵だったんですよね。

曖昧模糊は嫌だから明確にしようと言ってるのに、だったら最初から9条というものを全く全面書き換えすべきじゃございませんか。なのにそれをすると連立与党を組んでいるところや、あるいは国民も不安を感じるかもしれないということで、9条の主文のみならず、9条の2項までそのまま残したままですね、そして、「9条の2」というところで、「The Self Defense Forces」という今まで憲法に書いていない組織の名前を書くという事は、「forces」を保持しないといいながら「Self Defense Forces」は保持するって皆さん、こんなのセンター入試でこんな試験の問題出したら、これはおかしいって書かない人間の方がおかしいって話になっちゃうわけでございますです。

ですからヤッシーが前から述べているように、日本は戦争放棄すると、ていうよりもですね「日本は戦争というものを、交戦権放棄して日本は専守防衛に徹し」、9条の1項はですね「専守防衛に徹し、自ら侵略を含む戦争行為というものは自ら起こすことはしない」と書けばいいんじゃないですか。そして2項においては、多国籍軍だとかですね、集団安全保障だとかですね、なんだかうんだらかんだらなんてことは全く抜いて、自衛隊という「Self Defense Forces」も、ここの段階で名前を変えればいいわけです、「forces」を。これはまさに人を殺しに行くのでなく人を助けに行くという、天変地異があるときには全世界に真っ先に飛んでいくと。

 

2009年のマニフェスト「日本「改国」宣言」 6に記載(画像クリックで拡大)

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http://nippon-dream.com/pdf/mani3.pdf

新党日本マニフェスト一覧

http://www.nippon-dream.com/?page_id=173

 

15/3月号 憂国呆談 season2 volume56◆ソトコト 「パリのテロ襲撃事件から、「イスラム国」の存在、話題作『21世紀の資本』、戦後70年の節目まで。」
http://www.nippon-dream.com/?p=13778

新党日本の地上(じべた)十策「10」 「サンダーバード隊」創設!

[田中康夫メッセージ] 2007.05.24 憲法9条に「サンダーバード」の役目を via 田中康夫Official Web Site
http://nippon-dream.com/archives/daihyo_M2007.htm#70

2010.10.21 戦争を起こさず国益を勝ち取る戦略と戦術 日刊ゲンダイ 連載『にっぽん改国』 via 田中康夫Official Web Site
http://www.nippon-dream.com/?p=1070

河野太郎ちゃまというなんだかよく分からない方はですね、いまだに「北朝鮮に圧力を」などと言ってアメリカでも笑われておりますけれども、日本のメディアはちゃんとこれを「河野外交の失敗」と書かないところがあまりに甘ちゃんであるということであろうと思いますけれども、このような方がですね「外務大臣専用機をよこせ」と、「つくれ」と。「60億円でできる」と言ったのに瀕死の重傷の財務省がそんなことは瀕死でできませんと言ったと言うことですから、リースで借りようなどと言ってますけど、まさに政府専用機は4機体制にすればいいわけであります。で、財務大臣が出かけるときも政府専用機4機体制にしておけば使えるわけでございまして、そして、天変地異があるときにはそこに日本の、まさに水道工事の方であったりですね、土木建設の方であったり、そういう楽隠居されているマイスターの方が登録をしておいて、真っ先にその現場に駆けつけて道路や水道を直してあげるということに使えばいいわけでございます。ましてや日本は民活民活と言ってわけのわからないコンセッションなどということまで言い出してるのに、なんで政府専用機をリースにしないんですか。日本の航空会社はみんなリースでございますですよ。リースにしておけば政府専用機だって今のジャンボジェットのように古くなったものをずっとですね持ち続ける必要もないわけでございまして、皆さんのおうちのオフィスのですね、ゼロックスであったりですね、キャノンであったりリコーであったりなんだったりでも、みんなリースのわけでございまして、買ってしまうというところに、でもお金払うのはいっぺんにを払わないわけでございますから、愚かさがあるなと思っております。

ましてやですね、何百億円(330億円)でございますか、かかって自衛隊の制服を全部直すけど、10年間かかるんですよ。何で自衛隊の中で、陸上自衛隊の人が訓練するときに、新しい制服と古い制服の人がいるんですか。敵と味方が何だかわからなくなってしまうわけでございまして、こんなところにこそ一気にぼんとお金を出した方が自衛官の士気は高まるわけでございまして、

 

15万人近い隊員に新制服を配り終えるまでに「10年程度かかるかもしれない」と説明している。

陸自の制服改正は1991年以来

新制服導入にかかる総予算は約330億円で、2017年度の約42億円で配備できるのは3万着程度

私の友人である小野寺五典さんもイージス・アショアなどというものを買うなどと、ましてや鉄鋼に関してギャーギャー言われたのならイージス・アショアもやめますと啖呵を切るくらいであってこそ日本は物を言える外交だわけでございまして、ましてやそんなものを買うんだったら、自衛官の制服を変えるんだったら、一気に変えると。10年かけて変えるなんて10年前に来たものはもう消耗品で廃棄になってしまうという話でございまして、10年間も自衛隊の制服というもの、あるいは戦闘服というものが持つように縫いなさいという話になると、これはまさにですね、戦争中にみんながお裁縫やってるような馬鹿げた話になってきてしまうわけでございます。

いずれにいたしましても、日本のこの曖昧模糊は、英語というところに、フランス語でも結構でございます、ドイツ語などでも結構です。中国語でもいいんですが、直してみれば一目瞭然という、まさに日本の今回の憲法議論というものは、国民投票まで至るかどうかとか、今の政権の力かどうかということで、これが国会で議論できるかどうかなどというですね、つまらない廊下鳶(ろうかとんび)の議論をしている前に「forces」という単語を2ヶ所使ってるけどこれは前と後でどう違うんだ」と、そして「これはどっちがレイヤーの上なんだ」ということを問い合わせるという、問いただすいうメディアも議員もいないというところに日本のおちゃらけぶりが出てるんじゃなかろうか、ということで、本日はですね、名誉白人すら剥奪されてしまう日本のですね、9条改憲論議のハチャメチャさというものをお伝えをいたしました。

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