2018年2月6日 FM YOKOHAMA「たまらなく、AOR」 ロバータ・フラック特集Part1

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Fm yokohamaから今晩は。田中康夫です。


昨日から今日へと、
曜日はJST日本標準時で水曜日へ。
一つ、前に進みました。

今週も、ようこそ「たまらなく、AOR」の世界へ。

1970年代半ばから80年代、そして90年代の初頭まで。
私たち、一人ひとりが、光り輝いていた時代の音楽。AOR

それは、所謂「イデオロギー」とは無縁の、
都会的で、洗練された、しなやかなメッセージ。
慎み深いディーセントな誇りを抱いて、日々、
世の中と向き合い続ける貴方の1日の終わりに、
クワイエット・ストームな癒(いや)しを、届けてくれる
「たまらなく、アーベイン」な音色。

AOR
それは、セピア色になりかけていた私たちの記憶のアルバムに、
ささやかだけど、確かな息吹を与えてくれる勇気と希望のメロディー。
それぞれの楽曲を聴く度に、一つひとつの想い出が、ほのかに蘇ってきます。

私たち一人ひとりは微力かも知れない。でも、決して無力な訳じゃない。
今晩は。田中康夫です。
5千枚あまりのY’assyレコードコレクションの中から
選(よ)りすぐりの楽曲を、
ゆったりと、しっとりとお聴き頂く、「たまらなく、AOR」。

クワイエット・ストームな今夜のプレリュードとしてお掛けするのは、1973年、ロバータ・フラック、Killing me softly with his song。

M1.Roberta Flack - Killing Me Softly With His Song 1973

1973年、Killing me softly with his song。ロバータ・フラックは1937年、ノース・カロライナ州で生まれたシンガー=ソングライターです。ハワード大学と呼ばれる、黒人にとって非常に登竜門の大学へと入り、その後音楽の教師を務め、そして歌手となります。今お聞き頂いてる楽曲は彼女の通算5枚目のアルバム。彼女自身がストリングスをアレンジをしていて、この場合にはルビナ・フレークという別名で彼女はクレジットをしています。アルバムとして3位に、R&Bチャートでは2位となった楽曲です。今週、そして来週はこのロバータ・フラックをお届けします。
続いては3曲。彼女の6枚目のアルバムから1974年、Feel like making love。そして、後ほどまた詳しくお伝えいたしますが、ダニー・ハザウェイとのデュエットで1972年、Where is the Love。そして1977年、同じくダニー・ハザウェイと、The closer I get to you。

M2.Roberta Flack - Feel Like Makin' Love 1974

M3.Roberta Flack & Donny Hathaway - Where is the Love 1972

M4.Roberta Flack & Donny Hathaway - The Closer I Get To You 1977

ロバータ・フラック、3曲。1974年、Feel like making love。彼女の6枚目のアルバムでこちらも全米の1位となっています。そしてダニー・ハザウェイとのWhere is the Love、1972年。こちらはですね、ウィリアム・ソルターとラルフ・マクドナルドの楽曲。アリフ・マーディンのプロデュースですが、元々は、フィフス・ディメンションの為の楽曲だったのですが、是非このロバータ・フラックダニー・ハザウェイの、ということで4枚目のアルバムに収録をされました。そして1977年、同じくダニー・ハザウェイとThe closer I get to you。こちらはですねBlue Lights In The Basementというアルバム・タイトル。ジェームス・ムトゥーメとレジー・ルーカスが合作をしています。ロバータ・フラックよりも8歳年下のダニー・ハザウェイイリノイ州のシカゴ出身で、彼もまた彼女と同じハワード大学で音楽を学びます。1971年、ロバータ・フラックと彼はキャロル・キングのYou've got a friend、こちらを大ヒットさせています。マーヴィン・ゲイと一緒に非常に評価をされた人物でもあるダニー・ハザウェイ。しかしながらスティービー・ワンダーのようないわゆるポピュラーな存在にはなれず、その中で苦悩をしていきます。ロバータ・フラックは彼とのデュエットのアルバムを2つ、Roberta Flack & Donny Hathaway、そしてRoberta Flack Featuring Donny Hathaway。まあ彼女の名前の方が先なのですが・・・、2枚目そして最後のデュエット・アルバム、1980年に発売をされたBack together again、そして1980年、こちらはロバータ・フラックでOnly heaven can wait (for love)。

M5.Roberta Flack & Donny Hathaway - Back Together Again 1980

M6.Roberta Flack - Only Heaven Can Wait (For Love) 1980

ダニー・ハザウェイは、1972年の先ほどお掛けしたWhere is the Loveでグラミー賞最優秀ポップ・ヴォーカル・パフォーマンス賞を受賞しています。しかしながら、ロバータ・フラックほど表舞台に立つという形はなく、スタジオ・ミュージシャンとして活躍をしていきます。その頃から少し精神的な病があり、1977年のThe closer I get tto youで表舞台へと復帰をしたダニー・ハザウェイロバータ・フラックと共にもう1枚アルバムを作成している途中の1979年の1月13日、Back together again、この楽曲を録音した直後にニューヨークのサセックス・ホテルから転落死をして33歳の若き命を終えます。ロバータ・フラックダニー・ハザウェイBack together again、1980年のアルバムはリリース。そしてダニー・ハザウェイの死去の後に、彼女がそろって録音した、アルバムとしては同じ1980年、Only heaven can wait (for love)でした。

今夜も私、Ya’ssy 田中康夫の選曲でお届けしてきた「たまらなく、AOR
お聴きになりたい楽曲を始めとするご提案は

aor@fmyokohama.co.jp

お掛けしたAORの楽曲をジャケット写真と共に紹介するサイトも、
FM yokohama HPの番組紹介ページからどうぞ。

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そしてRadikoのタイム・フリーでは来週まで一週間、番組を再び味わって頂けます。

詳しくは更なる楽曲の余韻もお楽しみ頂ける、私、田中康夫の公式サイト http://tanakayasuo.me/ をご覧下さい。

「たまらなく、AOR」。今回のエピローグは、1982年、ロバータ・フラック、Making love。ダニー・ハザウェイ死去の後、彼女はピーボ・ブライソンとのデュエットで、より、全米そして全世界で確たる地位を築き上げていきます。その彼女がダニー・ハザウェイ死去の後、I'm The Oneという少し意味深なタイトルのアルバムの中で歌った楽曲。

来週も、火曜から水曜へと、またひとつ、曜日が前へと進む時間帯に、みなとみらい横浜ランドマークタワーから、あなたの元へ、少し赴きの異なるロバータ・フラック、クワイエット・ストームな音色をお届けしましょう。1982年、Making love。

それでは、また。

M7.Roberta Flack - Making Love 1982

Here close to our feelings
We touch again
We love again
Remember when we thought
Our hearts would never mend
And we're all the better for each other

There's more to love I know
Than making love

Here no more confusion
We see our lives
We live our lives
Remember when we thought
We never would survive
But now neither one of us is breaking

There's more to love I know
Than making love

Some things never change
Some things sometimes do

[Instrumental Interlude]

And now I'm feeling strong enough to let you in
And now neither one of us is breaking
Knowing now there's more to love
Than making love
And I'll remember you and making love
And I'll remember you
And I'll remember you
And I'll remember you
And I'll remember you

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